アルティメットテキサスホールデム(ultimate texas holdem)の基本ルール、遊び方からハウスエッジ(控除率)は?役はどんな確率で期待値は?必勝法や攻略法、ストラテジーはある?という疑問まで、実際にアルティメットテキサスホールデムをカジノでディーリングした経験を持つ現役カジノディーラーが解説します!
アルティメットテキサスホールデムの基本ルール
アルティメットテキサスホールデムの基本ルール
アルティメットテキサスホールデムは、ポーカーの役などを利用した、ディーラー(カジノ側)とプレイヤー(お客さん側)が戦うゲームです。
ディーラーとプレイヤーにはそれぞれ2枚のカードが配られ、最終的に5枚のコミュニティカード(共通カード)と合わせた計7枚のカードのうち5枚を作って出来た役の強さで勝負します。
世界中で流行するテキサスホールデムポーカーは他のお客さんが対戦相手となりお互いのチップを取り合うゲームですが、アルティメットテキサスホールデムはディーラーとプレイヤーがサシ(1対1)で勝負するゲームなので、テキサスホールデムポーカーとは違い、他のお客さんのプレイや手札は勝敗に一切影響しません。
アルティメットテキサスホールデムの数字の数え方
対人ゲームであるテキサスホールデムポーカーの場合は、同じ役の強さを相対的に比較するために数字の大きさが用いられます。
アルティメットテキサスホールデムも、ディーラーと勝負する際に役の強さを判定しなければならないため、数字の強弱はまず覚える必要があります。
数え方はテキサスホールデムポーカー同様にAが一番強く、2が一番弱くなっています。
A>K>Q>J>10>9>8>7>6>5>4>3>2
また、カードのスーツ(♠などの柄)はこのゲームでは勝敗に影響しません。
アルティメットテキサスホールデムの役の強さ
アルティメットテキサスホールデムは、合計7枚のカードのうちの5枚を使って役を作るという点ではテキサスホールデムと一緒です。
そのため、3カードポーカーやクレイジー4ポーカーのようなポーカー派生ゲームと異なり、役の強さのランクはテキサスホールデムポーカーと一緒になります。
役の強さは以下のようになっています。
役の名前(上から順に強い) | 役の内容 |
ロイヤルストレートフラッシュ(Royal) | 数字が10,J,Q,K,Aのストレートフラッシュ |
ストレートフラッシュ(Straight Flush) | ストレート、フラッシュがともに成立している |
フォーカード(Four of a kind) | 4枚の同じ数字を持つ |
フルハウス(Full House) | 5枚のうち同じ数字が2枚,3枚 |
フラッシュ(Flash) | 5枚すべての絵柄(♠など)が同じ |
ストレート(Straight) | 5つの数字が連続している |
スリーカード(Three of a kind) | 3枚の同じ数字を持つ |
ツーペア(Two Pair) | 2種類の数字のペアを持つ |
ワンペア(One Pair) | 1種類の数字のペアを持つ |
アルティメットテキサスホールデムのゲーム進行、遊び方
アルティメットテキサスホールデムの賭け方
アルティメットテキサスホールデムには、「Ante」「Blind」「Play」「Trips」の4つの賭けるエリアが存在します。
このうちゲームを始めるにあたってまず覚えるべきは「Ante」「Blind」の2つです。
「Play」についてはゲームの進行中に必要になり、「Trips」については賭けても賭けなくても良いオプションベットになるため、後ほど解説します。
ということで、「Ante」と「Blind」に同じ金額のチップを置き、ディーラーが「No more bet」と宣言すると、賭けが成立し、ゲームが始まります。
アルティメットテキサスホールデムのゲーム進行
カードの配布 まずは、それぞれのプレイヤーとディーラーにカードが2枚ずつ裏向きで配られます。
プレイヤーは自身の2枚のカードしか見ることが出来ません。
1回目のチェックorプレイの選択 選択のタイミングは、コミュニティカード(ディーラーとプレイヤーぼ5枚の共通カード)が全て開くまで3回あります。
今回はコミュニティカードが開いていない状態です。
プレイヤーは自身の2枚のカードを見て、チェックorプレイを選択することが出来ます。
・チェックとは、この時点では賭け金を追加せず次のラウンドへ進むことです。2枚のカードを見て、まだ様子を見たい場合はチェックを選択します。
・これに対しプレイすることとは、この時点で賭け金を増すことを言います。レイズする金額はタイミングによって決められており、この時点では「Blind」の3倍か4倍の賭け金を増すことが出来ます。これは、追加の賭け金を「Play」に置くことで成立します。
アルティメットテキサスホールデムでは、一度レイズの選択をすると、以後さらにレイズして賭け金を増すことは出来なくなっています。
1回目の選択が終わると、コミュニティカードが3枚開かれ、2回目の選択へ進みます。
2回目のチェックorプレイの選択 自身の2枚のカードと、開かれた3枚のコミュニティカード(フロップ)を見て、チェックorプレイを選択することが出来ます。
・チェックは一回目と同様、賭け金を追加せず次のラウンドへ進みます。
・プレイをする場合は「Blind」の2倍の金額を「Play」に置くことで成立します。1回目でプレイをしている場合はそれ以降さらにプレイすることは出来ません。
このように、アルティメットテキサスホールデムはプレイするタイミングが早ければ早いほど多くの賭け金を増すことが出来るようになっているゲームです。
これが終わると、最後の2枚のコミュニティカードが開かれ、3回目の選択へ進みます。
3回目の選択 自身の2枚のカードと、開かれた5枚のカードを見て、フォールドかプレイを選択することが出来ます。
この時点でプレイをしておらず、「Play」へ賭け金を追加していないプレイヤーは、フォールド(降りる)かプレイの選択を迫られます。
・フォールドする場合、「Ante」「Blind」はどちらも没収になってしまいます。
・プレイして最後に勝負することを選択した場合、「Blind」と同じ金額を「Play」に置くことで成立します。
アルティメットテキサスホールデムの勝敗の決定と配当
アルティメットテキサスホールデムの配当は、数あるポーカーの派生ゲームの中でもかなり複雑になっています。
まず、ディーラーにワンペア以上の役が成立している場合と、そうでない場合で場合分けをする必要があります。
※A to Bとは賭け金Bに対してカジノ側から支払われる配当をAとした割合
ディーラーにワンペア以上の役が成立している場合 ディーラーにワンペア以上の役が成立している場合は、お互いの手札の役の強さを見て勝敗を決定します。
・プレイヤーが勝った場合 「Ante」「Play」に等倍の配当(1 to1)が支払われます。
「Blind」については出来た役の強さによって配当が異なります。
「Blind」に賭けた場合の配当はのようになります。
役の名前 | 配当の割合 |
ロイヤルストレートフラッシュ(Royal) | 500 to 1 |
ストレートフラッシュ(Straight Flush) | 50 to 1 |
フォーカード(Four of a kind) | 10 to 1 |
フルハウス(Full House) | 3 to 1 |
フラッシュ(Flash) | 3 to 2 |
ストレート(Straight) | 1 to 1 |
それ以下の役 | 賭け金はそのまま返却 |
・プレイヤーが負けた場合 「Ante」「Play」「Blind」全てが没収されます。
その他のポーカー派生ゲームと異なり、役の強さによって配当が決まる「Blind」も没収されてしまう点に注意が必要です。
ディーラーにワンペア以上の役が成立していなかった場合 ディーラーにワンペア以上の役が成立していなかった場合も、お互いのカードを確認し、役の強さで勝敗を判定しますが、配当が異なってきます。
・プレイヤーが勝った場合 「Play」については同様に等倍の配当(1 to 1)が支払われるのに対して、「Ante」はこの場合そのまま返却されてしまいます。
「Blind」については上記の表に従って配当が支払われます。
・プレイヤーが負けた場合 「Ante」「Blind」については没収となりますが、「Ante」は同様にそのまま返却となります。
引き分けの場合 引き分けの場合は「Ante」「Play」「Blind」全てがそのまま返却となります。