ウィール・オブ・フォーチュンやマネーウィール、ラッキーホイールとも言われるビッグ・シックス(big six)の基本ルール、遊び方からハウスエッジ(控除率)は?期待値は?必勝法や攻略法、戦略はある?という疑問まで、実際にビッグシックスをカジノでディーリングした経験を持つ現役カジノディーラーが解説します!
ビッグシックスの基本ルール
ルールは非常にシンプルです。
ディーラーが、ウィールと呼ばれるいくつかの数字が描かれた巨大な円盤を回転させます。
クラッパーと呼ばれる、ウィール上部の矢印の場所に止まった数字が当たりです。
数字はいくつかあり、それぞれ当たりやすさと配当が異なっています。
具体的な配当については、後ほど解説します。
ビッグシックスのゲーム進行
チップの賭け方
ビッグシックスのテーブルレイアウトはカジノや地域によって異なりますが、大抵このような得られる配当を示したエリアがそれぞれプリントされいています。
例えば、「5」のエリアに賭け金を置くと、ウィールの$5に当たった場合に配当を得ることが出来るようになります。
当然、「1」の配当が等倍(1 to 1)しか出ない賭け方が最も出やすく、「joker」の40倍の配当(40 to 1)は最も当たりにくくなっています。
賭ける内容が同じ場合はどこへ賭けても賭けは成立しますが、一般的に40 to 1の賭け方(この場合は星条旗とjoker)は2種類あり、これらに関してのみ区別されるので、注意が必要です。
ゲームの進行
ディーラーが「No more bet」と宣言して賭けを締め切ると、ゲームが始まります。
これ以降かけたチップに触ってはいけません。
ウィールの回転 ディーラーがビッグシックスのウィールを回転させます。
ウィールが止まり、クラッパーの示した数字が当たりです。
ビッグシックスは、近年ではビデオタイプのものも数多くあります。
終盤の煽りが凝っていたり、自分でレバーを引くことが出来る機種もあるなどの魅力もありますが、ディーラーとの対決という楽しみも減ってしまうため、どちらが良いとは一概に言えないでしょう。
マシンタイプのものですが、実際にウィールが回る様子を撮影した映像がこちらになります。
配当付け 当たらなかった場合は、その賭け金は没収になってしまいます。
チップの回収が済んだのちに、当たりへの配当が支払われます。
ビッグシックスの配当
ここまではどこのカジノでもほとんど変わりませんが、配当の割合がカジノや地域によってさまざまに変化するのが、このビッグシックスというゲームです。
いろいろな場所でビッグシックスをプレイして、その変化を楽しむこともありでしょう。
ということで、地域別のビッグシックスの賭け方と配当についてお伝えします。
尚、表のウィール上のエリアの数とは、その賭け方のエリアがウィール上にどれだけあるかを示していて、多いほど当然当たりやすくなります。
ラスベガスのビッグシックスのルール
賭けの名前 | 配当 | ウィール上のエリアの数 |
---|---|---|
$1 | 1 to 1 | 24 |
$2 | 2 to 1 | 15 |
$5 | 5 to 1 | 7 |
$10 | 10 to 1 | 4 |
$20 | 20 to 1 | 2 |
ロゴ(jokerなど) | 40 to 1 | 1 |
ロゴ(星条旗など) | 40 to 1 | 1 |
アトランティックシティのビッグシックスのルール
ネバダ州同様にカジノが認可されている、ニュージャージー州アトランティックシティでも、ビッグウィールは人気のゲームです。
ラスベガスと違う点は、$1のエリアの数が1つ減らされ、$5が1つ増えている点と、最高の配当倍率であるロゴの配当が、40 to 1から45 to 1まで上がっています。
賭けの名前 | 配当 | ウィール上のエリアの数 |
---|---|---|
$ 1 | 1 to 1 | 23 |
$ 2 | 2 to 1 | 15 |
5ドル | 5 to 1 | 8 |
$ 10 | 10 to 1 | 4 |
$ 20 | 20 to 1 | 2 |
ロゴ(jokerなど) | 45 to 1 | 1 |
ロゴ(星条旗など) | 45 to 1 | 1 |
チャールズタウンのビッグシックスのルール
ウェストバージニア州チャールズタウンにある、ハリウッドカジノでは、2つのロゴへの配当が40 to 1であることを除いて、アトランティックシティルールと同じ方式を採用しています。
賭けの名前 | 配当 | ウィール上のエリアの数 |
---|---|---|
$ 1 | 1 to 1 | 23 |
$ 2 | 2 to 1 | 15 |
5ドル | 5 to 1 | 8 |
$ 10 | 10 to 1 | 4 |
$ 20 | 20 to 1 | 2 |
ロゴ(jokerなど) | 40 to 1 | 1 |
ロゴ(星条旗など) | 40 to 1 | 1 |
マカオのビッグシックスのルール
マカオにも同様のゲームがありますが、賭けるエリアはアメリカの$表記に対して色で分けられている場合があります。
配当や様式は違えど、大まかなルールは変化しないため、さほど難しくはありません。
賭けの名前 | 配当 | ウィール上のエリアの数 |
---|---|---|
オレンジ | 1 to 1 | 24 |
パープル | 3 to 1 | 12 |
グリーン | 5 to 1 | 8 |
ブルー | 10 to 1 | 4 |
イエロー | 20 to 1 | 2 |
ロゴ1 | 45 to 1 | 1 |
ロゴ2 | 45 to 1 | 1 |
オーストラリアのビッグシックスのルール
シドニーのスターシティカジノには、「ビッグホイール」と呼ばれる同様のゲームがあります。
マカオ同様、$マークではなく、オーストラリアでは動物の絵が用いられます。
後ほど解説する、ハウスエッジが7.69%で均一であることが特徴で、どこへ賭けても期待値が同じになります。
賭けるエリア | 配当 | ウィール上のエリアの数 |
---|---|---|
コアラ | 1 to 1 | 24 |
クーカブラ | 3 to 1 | 12 |
トカゲ | 5 to 1 | 8 |
エキドナ | 11 to 1 | 4 |
カモノハシ | 23 to 1 | 2 |
エミュー | 47 to 1 | 1 |
カンガルー | 47 to 1 | 1 |
ビッグシックスのハウスエッジと攻略
ハウスエッジはカジノで遊ぶうえで、避けては通れないものです。
基本的にどのゲームにもハウスエッジが存在します。
ハウスエッジの仕組みについてはこちらをご覧ください。
ビッグシックスは大前提として、ほかのカジノゲームに比べると、ものすごくハウスエッジが高いです。
プレイヤーが負けやすいようにできています。
その中で勝ちに行くのは非常に難しいことです。
例えば、ラスベガスルールのロゴ(40 to 1)のハウスエッジは24.07%です。
計算上は、毎ゲーム賭け金の1/4ほどを、どぶに捨てている計算になってしまいます。
ビッグシックスで勝つには?
勝つ、もしくは負けを最小限に抑えるためには、ハウスエッジの低い賭け方を実践するしかありません。
完全に運のゲームのため、戦略はほとんどありません。
そういった点や、ゲーム性も含め、ルーレットと非常に似ていると言えるでしょう。
では、どの賭け方が一番良いのか?
ラスベガスルールでは$1(1 to 1)のハウスエッジが11.1%と、最も少なくっています。
もちろんバカラのハウスエッジが1%ほどであることを考えると、これはとんでもなく高い数字には間違いないのですが….
反対に、オーストラリアルールは、配当とエリアの数がうまく調整されていて、どこへ賭けてもハウスエッジは7.69%となっています。
これでも正直他のゲームと比べると異常なハウスエッジの高さです。
そのため、ビッグシックスで勝ちに行くプレイすることはやはり難しいでしょう。
豪華で巨大な円盤が回るのを見て楽しむゲームくらいに考えてプレイするのが良いかもしれませんね。