統合型リゾート(IR)の誘致を検討してきた千葉市の熊谷市長は、IR誘致を見送ることを明らかにしました。
千葉市のIR誘致の経緯
千葉市では、幕張新都心の開発構想として、IRが検討されていました。
特に民間での動きが活発で、IRを望む声も多かったようです。
実際に検討を行う中で、多くの事業者からコンセプト案が集まるなど、誘致への積極的な関心があったことは事実です。
但し、同じ関東圏では横浜市がすでに誘致を発表し、東京都も誘致の可能性がある中で、実際に千葉市が誘致を行うのは難しいのではないかという声もありました。
千葉市がIR誘致を見送った理由
今回熊谷市長は、誘致を見送った理由について
「IR(カジノを含む統合型リゾート)を進めるなら非常にエネルギーがかかる。すべてをやっていく環境にはない」
とコメントしています。
IR誘致を決断した自治体が事業者と共に国へ申請を行うのは、21年1~7月の期間と定められる予定です。
この期間について、
「市の想定よりも短かった」
と述べ、台風被害による影響が残っていることも考慮して、
「今回のスケジュール案では、関係者との調整や法に定める手続きに十分な時間をとることができない」
と判断した模様です。
ただし、今回のIR設置についてはあきらめるものの、将来的なIRの実現には含みを持たせており、
「IR整備法で求められる展示場や国際会議場といったものは、市が展示会や国際会議の誘致に向けた取り組みを強化していく有効な手法」
と、IRを評価しました。
今回の千葉市の脱落により、IRの誘致を目指す自治体が減ってしまったことは非常に残念ですが、今後に期待したいですね。