米中関係が悪化している今、中国人観光客の収入も大きな割合を占めるラスベガスでは大きな影響が出ているようです。
米商務省によると、昨年の訪米中国人は前年比5.7%減の299万人。
重症急性呼吸器症候群(SARS)の流行で旅行者が落ち込んだ2003年以来のマイナスとなり、近年まれに見るレベルで中国人観光客は減少しています。
国別の観光客の人数で見ると、中国人観光客は堂々5位ながらもトータルの消費額では1位であり、これを支えるのがラスベガスなどをこよなく愛する中国人富裕層です。
しかし、こうした層の需要は国家の方針や景気によって特に大きく左右される傾向にあり、米中関係の悪化は現状ラスベガスにとってはマイナスの影響となっています。
実際に中国当局は「訪米旅行のリスクを十分に評価」するよう注意喚起しているようです。
ちなみに、カジノに限った話をすると、アジア人を主なプレイヤー層とする「バカラ」のゲームでは、昨年比売り上げ25%ダウンというデータも報道されています。
今後も尾を引きそうな課題であるだけに、危機感は募るばかりで、早急な対策がカジノ側に求められています。