今年5月、大手IR企業ラスベガス・サンズがペンシルバニア州(アメリカ)で同社が運営していたサンズ・ベツレヘムというカジノを13億米ドル(約1410億円)で売却しました。
業績好調なカジノを手放す大きな理由として伝えられているのは、日本進出に向けた資金作りです。
同社の創業者であるシェルドン・アデルソン氏はこの売却について、
「これは弊社の長期的戦略の重大な節目であり、この売却により我々が得意とする大規模、観光復興となる統合型リゾートの開発と株主還元に焦点を当てられる。ザ・ロンドナー・マカオ(The Londoner Macao)の開発、シンガポールのマリーナベイ・サンズ(Marina Bay Sands)施設拡張、日本の大阪における有望な事業機会の積極的な活動、どれであろう我々は事業の地域社会にプラスとなる経済的効果をもたらすプロジェクトと、シェアホルダーへの利益還元にコミットしている。」とコメント。
昨年7月のIR整備法の成立を受け、日本国内ではIRの誕生が間近となっており、ラスベガス・サンズも日本進出を表明しています。
これに伴い重要となるのがIRの開発資金の問題です。
日本型のIRは、世界的にも類を見ない大型のIRとなることが予想されており、必要な資金は120億米ドル(約1兆3000億円)とも言われています。
ただ、現状では不確定要素の多い日本への投資に過剰になることは危険と唱える専門家の意見もあり、入札へ向けた各社の戦略に注目が集まっています。