大阪府が2015年に開催を目指す万国博覧会は、IR(カジノを含む統合型リゾート)誘致のための違法支出だとして20日、大阪府・市の住民グループが今後の公費支出の差し止めと、既に支出した費用を松井一郎大阪府知事に賠償請求するよう求め、府に住民監査請求の書面を提出した。
吉村洋文大阪市長についても同様の対応を求め、市に監査請求した。
府庁で記者会見した事務局の井上善雄弁護士は
「一時的なエンターテインメントのために膨大なお金を使うのは許されない」
と話し、IRの建設候補地である夢洲については
「災害が起きれば、地盤沈下や建物倒壊の危険性が著しく高く、多くの人命を奪う」
とコメントした。
ただ、夢洲の安全性については今までにも十分議論が重ねられてきており、先日の台風の際には松井知事・吉村市長はツイッターで意見を述べている。
台風21号の被災で広域自治体の立場から復旧活動をしている府知事の余計な仕事を増やす風評は、大阪にとってマイナスでしかないのでやめましょう。夢洲について。台風21号による最大潮位は、第2室戸が記録した過去最大の293㎝を超え、329㎝。一方、万博、IR予定の夢洲は高さ9m。一切、浸水被害なし。 https://t.co/auLrz7tHix
— 吉村洋文(大阪市長) (@hiroyoshimura) September 6, 2018
共産党は風評被害をご希望なんでしょうかね?夢洲は関空より地盤が高く問題ありません。今後の対策と復旧も災害直後から実施しています。共産党からは何の提案もありません。応援してくれとは言いませんが、風評被害となる邪魔は慎んでください。 https://t.co/ow3SrJ2L1M
— 松井一郎 (@gogoichiro) September 5, 2018
なお、今回の件についてはまだ大阪府・市からのコメントは出ていない。
大阪府はIR誘致を以前から推し進めており、2024年までの開業を目指している。
計画に支障が出ないように、より市民に理解してもらえるようなIR誘致を推し進めていってもらいたい。