カジノ法案の成立に伴って日本全国が盛り上がる中、違法なネットカジノの摘発が増えています。
正しい知識を持って安全にカジノと向き合うためにも、今回は最近増加するネットカジノ店の摘発について専門家の観点から解説したいと思います。
さて、記事を執筆する一か月ほどの間に複数のネットカジノ店での摘発が全国で相次いでありました。
名古屋の「錦三」でパソコンを使い、客にバカラ賭博をさせたとして、店の関係者ら2人が逮捕されました。逮捕されたのは、名古屋市中区錦三丁目のカジノ店「grand」の関係者・大河内康至容疑者(33)ら2人で、客3人を相手にパソコンを使い、インターネットで「バカラ賭博」をさせた、常習賭博の疑いが持たれています。
d menu ニュースより引用
新宿・歌舞伎町にあるインターネットカジノ賭博店の経営者ら2人と客1人が逮捕されました。歌舞伎町のインターネットカジノ店「ビット」の経営者、松本慶也容疑者(36)と従業員の谷部稔容疑者(51)は今月12日、パソコン15台を設置し客にトランプの組み合わせによって勝負を争う方法の賭博をさせた疑いがもたれています。また客の40代の会社役員も逮捕されました。
d menu ニュースより引用
埼玉県警繁華街・歓楽街総合対策推進本部と大宮、川口署は28日までに、さいたま市大宮区の違法インターネットカジノ店を摘発し、常習賭博の疑いで無職の男(63)=川口市並木3丁目、インターネットカジノ店経営の男(43)=蕨市中央7丁目=ら男5人を逮捕した。
逮捕容疑は昨年4月17日から今年5月26日までの間、さいたま市大宮区仲町2丁目のインターネットカジノ店「VENETIAN」で不特定多数の客に換金可能なポイントを購入させ、パソコンを使って「ポーカーゲーム」や「バカラゲーム」などの賭博をした疑い。
埼玉新聞より引用
いずれもネットカジノと呼ばれる業態です。
一般的な裏カジノといえば違法なスロットや、テーブルがありディーラーがいる形式が多いかと思います。
ではこのネットカジノとはどういうものなのでしょうか?
ネットカジノとは?
ネットカジノはインターネットカフェのような店舗で、客にパソコンを用いて海外のオンラインカジノをプレイさせる業態です。
カジノカフェ、インカジとも呼ばれます。表向きはインターネットカフェなどと看板を出していながら、実態はネットカジノ店だったというケースが多いようです。
一般的に裏カジノといえば、ディーラーがいてテーブルがあり、そこで客に賭博をさせるものを想像する方が多いと思います。
ただ、こうした従来の業態だと大掛かりな設備が必要なうえに、ディーラーを雇用する必要もあるため、経営側としては面倒な点も多いです。
これに対し、雑居ビルにパソコンを設置しただけのネットカジノは、開店のハードルも低いため、増加の一途を辿っています。
ネットカジノの儲けの仕組み
従来の裏カジノでは、海外カジノと変わらずまずチップを購入し、ゲーム終了後に換金をするという流れが一般的でした。
しかしネットカジノでは店側がギャンブルを提供するわけでなく、あくまで店はオンラインカジノをプレイする場を亭要している立場になるため、少々複雑なお金の流れになるようです。
まず、店は海外のオンラインカジノ業者と提携し、ギャンブルに使えるポイントを1ポイントあたり50~70円で購入します。
それを客に1ポイント100円で販売し、これを用いて客はPCを通じてオンラインカジノを楽しみます。
ゲームが終了すると、客は残った手持ちのポイントを店で換金します。
要は、店自体はギャンブルには関与せず、ポイントの差額で利益を出しているのです。
言い換えればネットカジノという業態は、店舗を持ちオンラインカジノ業者の集客をする、代理店のような存在になるわけです。
ネットカジノ店は違法?
結論から言うと、ネットカジノ店は完全に違法です。
あくまでポイントの販売をしているだけであれば違法性はそこまでなかったかもしれませんが、換金行為を最終的に行っているため、違法となってしまいます。
個人で海外のオンラインカジノで遊ぶことは、海外サーバーだからなどの理由で現状グレーゾーンですが、国内の店舗でギャンブルを提供して換金行為を行っているので、やっている遊びは一緒でも、限りなく黒に近いグレーと、完全な黒で大きく違ってしまいます。
当サイトはオンラインカジノをそもそも推奨しておりませんが、ネットカジノ店の摘発は日本型IRの実現に向けてより一層強化されることと思われるので、絶対に違法なネットカジノに行くことはやめましょう!